マウンテン・グレープの美質を生かしたワイン造りを得意とする
ナパの南、サンノゼの南に広がるAVAが1982年に認められたサンタ・クルーズ・マウンテン。マウンテン・グレープのAVA(アメリカのワイン栽培地域)としては最も早く認められたひとつで、このマウント・エデンやリッジ・ヴィンヤーズがあります。サンタ・クルーズ・マウンテンの中心に位置するサラトガの町の西にマウント・エデン・ヴィンヤーズはあり、所有する畑は、標高600メートル前後のマウント・エデンの山頂付近にあります。1940年代後半と1960年代初頭に現在のマウント・エデン・ヴィンヤーズを開墾したマーティン・レイは元々ポール・マッソン・ヴィンヤードにあったシャルドネを植樹しました。現在は「マウント・エデン・クローン」として、小粒で病害に強く、酸がのった長期熟成タイプのシャルドネ・クローンとして、多くの畑で使われています。
マウント・エデンでは冷涼な環境で育った十分に酸の保たれたシャルドネ、ピノ・ノワール、カベルネ・ソーヴィニヨンが収量を抑えて栽培されています。
しっかりした構成をもったワインは、10年前後の熟成は全く問題がなく、というよりもむしろリリースされてすぐよりも、ある程度の熟成を経たほうがワインの要素が花開くといった、フランス等に見られる伝統的なタイプです。畑の個性を十分に生かしたブドウと手づくりそのものといった伝統的な手法による、オリジナリティー溢れる風味が満喫できるのがマウント・エデンのワインです。
この造り方を設立以来続けていますが、現在では若い生産者の指標としても、精力的に活動しています。