様々な柑橘類、レモン、メイヤー・レモン、ウィンターグリーン(ツツジ科の常緑樹)のウッディ
ーで清涼感のあるアロマ。茶褐色の果皮をもつボスク洋ナシや緑のアンジュー洋ナシの味わいに、
マルドン塩(イギリス・エセックス海外の自然塩)を思わせるミネラル感があり、水晶のような透
明感とクリーミーで柔らかい感触と滑らかな口当たり。スタッグリンのシャルドネを特徴づける力
強さと生命力を感じさせつつ、繊細な美しさがあります。
2017 年は過去20 年で一番雨の多い冬で、寒い冬の休眠期に過去5 年の雨の少ない過酷な栽培期の
疲れを癒したブドウ樹はいつもより遅めの萌芽を迎えました。遅い春と早い夏で気候は申し分なく、
シャルドネは健全に育ち、良年とされる1997 年、2015 年を彷彿とさせるものでした。8 月の終わ
りにかけて気温がぐんぐん上がったので、シャルドネは9 日間で間をおかずに早朝涼しい内に収穫
しました。2017 年は北カリフォルニアが山火事被害に襲われた年ですが、Staglin では幸いなこと
に山火事の前に収穫を8 割がた終えており、その8 割のブドウでワインを造ったところ、その味わ
いはとても自然で、いつもとかわらず高品質なものに仕上がりました。
伝統的な醸造方法をとり、手で選果し、全房でやさしくプレス、自然酵母で100%樽発酵させました。
大きい樽500ℓ、600ℓ の使用比率を2013 年ヴィンテージから年々増やしており、2018 年ヴィンテ
ージからは100%大樽発酵になります。大樽は普通のサイズの樽に比べて空気に触れる率が下がるこ
とで、熟成のスピードがゆっくりとなり、さらに長熟なワインになります。
10 ヶ月間仏産樽熟成(52%新樽)